高田城の見学の後、少し時間が余ったので周辺の史跡を調べると、近くに旧師団長官舎がある事が分ったので見学する事にします。

旧師団長官舎は 1910年に旧陸軍高田第１３師団の師団長、長岡外史中将の邸宅として建てられました。　外史は北欧を視察した時にスキーと出会います。　また、視察で来日したレルヒ少佐からスキーを学び、日本国内にスキーを広めた人物でもあります。　高田は日本のスキー発祥の地とも言えます。　旧師団長官舎は、元々、南城町にありましたが、1993年に現在の場所に移築され、翌年には市の文化財に指定されます。

外観が洒落た洋風の建物で、現在は「HELICE（エリス）」と言うレストランになってますが、レストラン利用者以外でも建物内の見学は可能です。

木造２階建の建物で、１階は公的な場所として洋風に、２階は私的な場所として和風になっています。　駐車場は９台ほどなので、タイミングが悪いと停められないかも知れません。

長岡外史像

この方がここの主だった長岡外史中将です。　ここで家族と共に生活していたようです。

それにしても、現代の日本では見る事の無い、凄い髭です..。

男子応接室

１階はレストランとして営業しているので、それ以外の部屋を見学。

旧師団長官舎の建築費は当時の金額で 13,300円でした。　企業物価指数だと、明治 40年の1万円は、平成１０年の 1,088万円との事。　そう考えると、意外と安い買い物？　こういう建物の費用は、個人負担なのでしょうか？

１階は結構、忙しそうだったので邪魔にならないよう２階に上がります。

２Fの和室。　落ち着きます。

終戦後は米軍に接収され、軍事顧問団の宿舎として利用されます。

返還後は陸上自衛隊の宿舎として 1991年まで利用されます。

老朽化された建物は現在の場所に修復を兼ねて移築されます。　家具の一部は当時の写真を参考に再現しているようです。

昔の雑誌やブロマイドでしょうか？

日本髪の女性もいるので、時代の変化を感じますね。

２F半温室

２Fは基本的に和室ですが、この一角だけはちょっと違いました。

「半温室」となっているので、大きな窓で陽だまりを楽しむような場所だったのかも知れません。